◯離断料とは?
離断料とは、檀家を離れる(やめる)時にお寺に渡すお金のことです。
今までお世話になってきたお礼の気持ちで渡すものですが、私としては、今後、お寺を支えていけなくなることへのささやかな保証的な意味もあると思っています。
檀家を続けていくと、墓地の使用料やお寺の改修費などを支払うわけですが、檀家を離れるとそういったことをしなくなるので、その分を補填しておくイメージですね。
◯離断料 タイミングと金額
お寺の境内にお墓を持っている場合、お墓じまいと一緒に檀家をやめるケースも多いかと思います。そこで、離断料の話が出てきます。
お寺様から金額を指定される時もありますし、お寺様からお気持ちで、と言われることもあるでしょう。その場合は、今まで法要の時にお支払いしてきた1回分の金額と、お墓じまいの時にする閉眼供養のお経代として3〜5万円を合わせた額をお渡しすると良いでしょう。
インターネットで検索をすると3万円から20万円が相場、と書いてありますが、私が聞いた中で一番高かった額は40万円でした。お寺様の考え方、それまでのお付き合いや、お墓じまいをするお墓の大きさによりお寺に工事業者が出入りする頻度など、離断料を左右する要素はさまざまです。
◯離断料って必要なの?
お寺に対してお金を渡す必要が出てくると、坊主丸儲け、だとか、自分はお寺に世話になった覚えはない、と言われる方もいます。
たしかに自分が直接お世話になっていなくても、そのお寺には、ご両親やお祖父様、お祖母様、もっと先のご先祖様がずっと長い間お世話になってきて、その方達がいたから今の自分がいるわけで。
お寺の方達は、皆さんがいつでも気持ちよくお参りできるように、お寺や境内の墓地を毎日掃除したり、お寺の修繕をしたり、お経を覚えたり、法話を聞かせてくれたり、地域の拠り所になる場を提供してくれたりしているわけで。
お世話になったらお礼をする。(ご先祖様がお世話になった分も)
そんな気持ちも大切だと思います。
ちょうど昨日はお付き合いのあるお寺様で大祭と呼ばれる大きな行事があり、お手伝いをしてきました。
お手伝いさん、総勢50人。
みんなで協力して参拝の方に振る舞う料理を準備しつつ、「お寺は檀家さんをはじめ、集う人がいて成り立つものです。」との住職の話を、本当にその通りだなと聞いてきました。
いざという時にはこの人にお経をあげてもらいたい。そんな風に思えるお寺様とお付き合いができると、心強いものですよ。お墓じまいをしても、檀家でい続ける。そんな選択肢も悪くないと思います。
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